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TICKET

現代アートで
未来とつながる
新たな視点

UESHIMA MUSEUM
『幹槐庵』 ― 日本の伝統美と現代アートが融合する空間で、自ら抹茶を点て、味わう茶の湯体験を提供開始
~ 時の茶室を開く ~

この度、UESHIMA MUSEUMでは、2026年5月19日(火)より、茶室「幹槐庵(かんかいあん)」を一般公開いたします。

植島美術館の茶室「幹槐庵」は、現代アートと茶の湯をつなぎ、日本文化を体験・継承し、未来へ発信する場です。

本体験では、来館者ご自身で抹茶を点てていただき、茶室の空間、茶道具、現代アートに触れながら、静かなひとときをお過ごしいただけます。

茶道指導、点前の実演、スタッフによる茶室・作品解説は含まれておりません。点て方のご案内をご覧いただきながら、ご自身のペースでお楽しみください。

本茶室は、一般の方に向けた体験や茶道具の鑑賞の場としてひらいていくとともに、また折に触れて、館長・植島による茶会の場として用いられます。

伝統と現代アートの視点が交差するこの空間では、茶室に流れる「時」と向き合う体験を通して、UESHIMA MUSEUM COLLECTIONを新たな視点からご覧いただけます。

皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

開催日

2026年5月19日 (火)

※8/1(土)〜8/31(月)は新展示準備のため休館になります。

開催時間(日時指定WEBチケット制、各枠定員6名)

12:00-12:30 / 13:00-13:30 / 14:00-14:30 / 15:00-15:30 / 16:00-16:30

入館料(税込)

(日本国内在住者)

茶室+鑑賞セット
一般 : ¥3,500
中高生 : ¥1,200

茶室お抹茶体験のみ
一般 : ¥2,000
小中高生 : ¥1,000

※単品購入後のセット変更はできません。
※茶室は未就学児のご利用はできません。
※小学生は美術館鑑賞無料です。茶室利用時のみ料金が発生します。
※本体験は、ご自身で抹茶を点てていただくセルフ形式です。
※茶道指導、点前の実演、スタッフによる茶室・作品解説は含まれておりません。
※点て方のご案内をご用意しております。

予約方法

事前予約制
ご予約はこちら

休館日

月曜(月曜が祝日の場合は開館、翌平日休館)

UESHIMA MUSEUM

UESHIMA MUSEUMは、UESHIMA MUSEUM COLLECTIONのオーナーである植島幹九郎の母校でもあ り、「自調自考」を基本目標に国際的な視野や高い倫理観を重視した教育を行う事で高い評価を受けて いる、渋谷教育学園の敷地内に位置します。また、当美術館の建物は、1988年に設立され、翌年9月に 当時の英国首相であった故マーガレット・サッチャー氏同席のもと開校式の行われたブリティッシュ・ スクール・イン・東京が2023年8月まで利用していた建物をリノベーションの上、開館致しました。

住所

東京都渋谷区渋谷一丁目21番18号 渋谷教育学園 植島タワー

館長

植島幹九郎

茶室「幹槐庵」

借景(外の風景)

茶の一服

幹槐庵 ~ 時の茶室を開く ~
長谷川祐子(東京藝術大学名誉教授)

幹槐庵と名付けられた本茶室は、中心の材に槐の木が用いられていることに由来する。中国に由来する槐は『延寿』、縁起、魔除け、幸福の木として愛好されてきた。槐が亭主の植島の母校である渋谷幕張のシンボルツリーであったこと、そこにあった槐の木から作家佐々木類とともに植島が採取した大きな美しい葉は、茶室内の壁に埋め込まれた作品の中に永遠の時間を凍結するかのように収まっている。若き日を過ごした個人の記憶の時間をコアとして、本茶室は異なった時間が積層する、いわば「時の茶室」となっている。

入口の扉を開けると、時間の秩序はただちに撹乱される。最初に現れるのは、アリシア・クワデによる《逆走》である。秒針は常に真上を指し続け、時計の躯体が逆回転することで時を刻むこの作品は、時間の不可逆性という前提を崩し、私たちの認識を転倒させる。続いて置かれる奈良祐希の作品は、素材に刻まれた生の痕跡とゆらぎをそのまま引き受け、時間が揺れながら生成されるものであることを示す。

茶室内部では、時間は圧縮され、層として現れる。二つの茶碗は、その核心となる。一つは、堤卓也による隆起椀。下層部には約三百五十万年前の喜界島のサンゴ礁地層から科学者によって採取された堆積物が用いられ、中層部には約百五十万年前の砂、上層部には約八十五万年前以後の堆積物が、木椀の上に漆によって塗り重ねられている。サンゴの隆起によって形成された喜界島の時間そのものが、一椀に封じ込められている。もう一つは、十六代楽吉左衛門による黒樂茶碗であり、四百五十年にわたり連なる楽家の歴史と、京都の土と石の記憶を宿している。地質学的時間と人の営為の時間が、ここで対峙する。

右手の壁の佐々木類の作品において、植物は二枚のガラスの間に挟まれ、高温で焼成されることで灰となり、その形態をガラスの内部に焼き付けられる。ここではジェネラルな時間と個人の記憶が、接触し、かたちとなって立ち現れている。

床の間脇には、国松希根太による木彫が据えられる。氷山の稜線に着想を得た簡潔な造形は、内から外へと視線を導き、空間を都市へと接続する。

奥の庭園の石上には、イサム・ノグチの《坐禅》が据えられている。縦横の基本構成による確かな体幹と身ごろの遊びを備え、軽やかに構成されたこの彫刻は、座禅の瞑想のごとく時間を宙吊りにする静けさをたたえている。都市の運動と内部に蓄積された時間の重みとが、この一点において解放される。

この茶室において、時間は単一の流れとして存在するのではない。むしろ、逆行し、堆積し、ときに凍結し、やがて外へと解き放たれる、多層的で動的なものとして立ち現れる。内側に集積された時間は、都市を借景とする庭を通じて外部へとひらかれ、自由なベクトルとなって拡散していく。

亭主が試みたのは、槐の木に宿る記憶の時間を中心に据え、そこへ多様な時間の層を引き寄せることだった。そして、この場に生まれる一期一会の体験を、再び外の世界へと返していくことである。結果、客たちは時間の内部に身を置くのではなく、多方向へと運動する時間の中に立たされる。それはまた、茶室の下に広がる展示室に展開された、多様で豊かな「現代」の表現と呼応し合うかのようでもある。

アリシア・クワデ「Gegen den Lauf」2024年

アリシア・クワデ「SunderState V」2025年

奈良祐希「Yuki Nara Pedestal + Bone Flower_1/f「E」」2025年

堤 卓也「隆起椀」2025年

十六代 樂 吉左衛門 「黒樂茶碗」2023年

佐々木 類「キオクノカケラ」2025年

6: 国松希根太 「GLACIER MOUNTAIN」2026年

7: イサム・ノグチ 「坐禅」1982-1983年

※展示作品は予告なく変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

植島幹九郎 プロフィール

UESHIMA MUSEUM COLLECTION創設者。1979年千葉県生まれ。1998年渋谷教育学園幕張高等学校卒業、東京大学理科一類入学。東京大学工学部在学中に株式会社ドリームキャリアを起業し、現在では事業家・投資家として多角的にビジネスを展開する傍ら、国内外のオークションハウスやギャラリーを渉猟。国内外一流作家から国内若手作家に至るまで幅広く、現代アート作品のコレクションを続けています。2024年、US版Artnews Top 200 collectors(その年に最もアクティブだった世界のスーパー・アートコレクター200人を紹介する特集)に選出されました。

長谷川祐子 プロフィール

キュレーター / 美術史家 / 京都大学経営管理大学院客員教授 / 東京芸術大学名誉教授、国際文化会館アートデザイン部門プログラムデイレクター / 前金沢21世紀美術館館長。犬島「家プロジェクト」(2010年〜)、森の芸術祭 晴れの国・岡山 (2024年と2027年)にてアート・ディレクター。文化庁長官表彰(2020年)、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ(2015年)、ブラジル文化勲章(2017年)、フランス芸術文化勲章オフィシエ(2024年)を受賞。